第3章(3)抗うつ薬など薬の離脱症状の対策

(3)抗うつ薬など薬の離脱症状の対策

私が実践した、うつ病や自律神経失調症で使われる薬の離脱症状の対策について書いていこうと思います。

まずはこころの準備

抗うつ薬を断薬しましょうとお医者さんに言われたから、離脱症状が来ることを覚悟してください。必ず来ます。自分はとにかくパキシルの時に酷い思いをしていたので、サインバルタを止める時も、相当苦しい離脱症状を覚悟していました。

とにかく死にそうになると思っていれば、ちょっと症状が出ても、「あれ?今日は大したことない!」と思う事が出来るのです。正直、サインバルタの離脱症状は、パキシルと比較すると相当軽いものでした。しかし、初めてだったと想像すると、結構動悸、息切れ、眩暈、ふらつきは怖いものだと思います。

対策①-まずはストレスを理解しましょう!

うつ病や自律神経失調症に関係するストレスは、一般的に次の4つがあると考えます。

  1. 精神的ストレス(不安や恐れ、嫌悪感や怒りなどマイナスの感情になる出来事)
  2. 構造的ストレス(骨盤・背骨・頭蓋骨などのゆがみや筋肉の緊張や姿勢の悪さなど)
  3. 化学的ストレス(食べ物・飲み物・薬・サプリメント・化学物質など)
  4. 温度と湿度、気圧変化などのストレス(快適でない温度や湿度や気圧とその急激な変化)

薬の離脱症状も含めて、うつ病や自律神経失調症も他の病気の症状も、全てはストレスが大きいことで出てくるのです。離脱症状の場合、先ほど書いたように長期間服用していたお薬が急に体に入らなくなることで起こります。つまり、化学的ストレスに当てはまります。

4つのストレス要因が積み重なって、自分のストレス許容量を超えると、うつ病や自律神経失調症になるのです。つまり離脱症状の対策としては、4つのストレス全てをチェックし各ストレス値を低くする事を意識することが大事になります。

断薬によって化学的ストレスを感じるわけですから、精神的・構造的・温度と湿度、気圧変化などのストレスを出来る限り抑えたり、減らしたりすることが出来る快適な環境を整える事がとても大事だと思います。それでなくても断薬のストレスがあるので、他にストレスになるようなことからはこの期間は逃げるべきです。

一番良いのは、長期で休みになるときに合わせて断薬する事だと思います。仕事をしながら断薬するのはかなり辛いと思います。

対策②-体力をつける!寝ることが大事!

同じストレスを受けても症状が出る人と出ない人がいます。それはなぜでしょうか?

実はその一つに体力の差があります。人間の体力は4つに分けることが出来ます。

  1. 運動力(体を動かしたり、頭を働かしたりする力。働いたり考え込んでいたりするときなど)
  2. 治癒力(病気や傷を治す力)
  3. 免疫力(菌やウイルスから体を守る力)
  4. 調整力(体温や血圧、血糖値など体の色々なものを一定に保つ力)

これらの力がストレスに抵抗して人間は生きているのです。つまり、これらの力がなければ先ほどの 4つのストレスに抵抗できないということになります。薬の離脱症状は体力がなければ出やすくなります。

つまり、体力がない方は離脱症状も出やすいのです。更に言うと「疲れていると離脱症状は出やすい」ということになります。

という事で、離脱症状の2つ目の対策は「体力を上げる」ということになりますので、体を鍛えるということが必要になります。

運動している人は分かると思いますが、体力は「超回復の原則」という法則どおりに上がっていきます。どういうことかというと、今あるストレスを克服することで少し体力が付くので、ストレスを受けている方はそれを克服してから鍛える必要があります。筋肉はウェイトトレーニング等で鍛えて(ストレスを与えて)、回復するときにつくのです。疲れているときにトレーニングをしても、疲れが増すばかりで体力は上がらないのです。

体力を上げるためには、特に睡眠が重要で、睡眠が短かったり浅かったりすると副交感神経が働けずに症状が改善することが遅くなります。つまり、体力をつけるには、始めにゆっくりと睡眠をとる必要があるのです。
睡眠についてはこちら

体力をつけるには睡眠がとても重要!

しかし、離脱症状が出ていて、それが焦燥感や不安感になっているときは眠った方がいいと思っていても眠れなくなります。この場合は意識的に副交感神経を働かせる必要があります。

カフェインや砂糖は控える

まずカフェインや砂糖などを日ごろから取らないようにしましょう。これらは副交感神経の働きを阻害してしまいます。

昼寝をする

また、睡眠の時間を増やすために昼寝をするのも有効です。昼寝をするときはソファーや座布団などで寝ようとせずに、日頃から寝ている環境と同じ環境にします。ベッドで寝ている方はベッドに入り、布団の方は布団に入りましょう。

腹式呼吸

そしてゆっくりと腹式呼吸をします。

腹式呼吸が出来ない方はただゆっくりと呼吸をするだけでも効果がありますので、ゆっくりと呼吸をしてください。そして呼吸を数えます。1から10まで数えたら、また1に戻って数えなおします。

これを10回ぐらい続けるつもりで呼吸をしてください。

また、次のような方法でもかまいません。

息を吐くときに、息と一緒に体の力が抜けていくイメージをしてください。そしてその力が抜けている感覚を感じて下さい。筋弛緩法にも似ていると思います。そして意識が少しだけ静まるところだけを意識してください。

このようなことを続けていくことで、睡眠が少しずつとれるようになってきます。

ジョギングをする

体力を上げることもそうですが、セロトニンを増やす役割も果たしますので、ジョギングはおすすめです。倦怠感、動悸、息切れ等があったりして、ジョギングに行きたくないと思ってしまうかもしれませんが、ジョギングも薬だと思って行ってみるのが良いと思います。自分も体調が悪いなと思った時でも、ジョギングをしてリフレッシュしました。

ジョギングは今でも続けています。事実、走ることでストレス耐性はかなり高くなったと思います。最近はかなり元気になっていますし、昔のようにすぐに怒るような事が少なくなりました。更に体重に落ちてきましたし、今は楽しんで走っています。

ストレスフリーの生活を心掛けて、快眠&体力アップで頑張ってください。

第3章(1)薬の離脱症状とは?-抗うつ薬の断薬
第3章(2)離脱症状との戦い
第3章(3)抗うつ薬など薬の離脱症状の対策
第3章(4)自分に合う漢方の見つけ方
第3章(5)うつ病になってから読んだ本 – ツレがうつになりまして
第3章(6)メンタルクリニック及び抗うつ薬の変更

第3章(7)ジョギング・ランニングはうつに効果絶大!
第3章(8)自分の断薬体験をまとめてみました – 抗うつ薬の断薬編

第3章(9)うつ病から全般性不安障害?自律神経失調症?

 



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