(2)精神科医に行く
当時うつ病というのは雑誌等で読んでいた。流行ではないが、ビジネス雑誌でも特集が組まれていた。自分も買ってあったビジネス雑誌の特集を読んだ。そこで驚いたのは、自分の症状が、書いてあることとほぼ一致することであった。複雑な気持ちだった。自分の病気がある程度はっきりした安心感と、病気になったことによる不安感が同時にやってきた。特集には病院やクリニックの紹介があったため、自宅に近いクリニックに電話をしてみた。症状を話し、予約を入れようとしたところ3週間待ちと言われた。正直そんなに待つとは思わなかった。世の中にはそんなに精神的に病んでいる人がいるのかと思った。
精神科医は自分のイメージしているものとは異なっていた。一見普通に見える人達が待合室に座っていた。みんな何かの悩みを持っているのかと思うと少し救われた気持ちになった。回りにうつ病の人を知らなかったため、何故よりによって自分がと思い、かなり落ち込んでいたが、自分と同じ人たちもいるのだという事を知った。うつ病は本当に身近な病気なのだ。
まずはカウンセリングを受けた。自分の今までの経緯を話し、現在の症状等を説明した。すると先生から、「今まで、頑張ってきたのですね」と言われて、堪えきれず泣いてしまった。抑えていたものが一気に開放された感じで、なかなか泣き止むことが出来なかった。恥ずかしいという感情は無く、ただ何かにすがりたいという思いと、掛けられた言葉の優しさに、自然と泣いていた。あんなに泣いたのは記憶に無い。
診断は「抑うつ病」であった。
カウンセリングが終わり、医師との面談となった。うつ病についていろいろと話をされた。誰でもなる可能性のある病気であること、薬をしっかり飲んで行けば直ること、完治までに時間のかかること等々、親切に教えてくれた。一番良いのは休めるのであれば、会社を休むことであると言われた。自分としては、このまま会社に行き続けても何も良いことがないと思い、休むことにした。診断書を書いてもらい、会社に持っていくことにした。
これが、私のうつ病生活の始まりである。
第1章うつ病との戦いー(1)ある日突然ー眠れない。。。第1章うつ病との戦い-(2)精神科医に行く第1章うつ病との戦い-(3)うつ病で休職することに第1章うつ病との戦い-(4)パチンコとギャンブル依存症第1章うつ病との戦いー(5)パチンコ攻略法詐欺第1章うつ病との戦い-(6)パチンコ詐欺に力負け第1章うつ病との戦い-(7)転職活動第1章うつ病との戦い-(8)激太り第1章うつ病との戦い-(9)パキシルについて第1章うつ病との戦い-(10)うつ病に効く漢方について第1章うつ病との戦い-(11)リラックスする方法第1章うつ病との戦い-(12)転職したが、2回目の転職活動第1章うつ病との戦い-(13)うつ病と向き合えない原因第1章うつ病との戦い-(14)うつ病を家族へ告知第1章うつ病との戦い-(15)傷病手当金は何故1年半?第1章うつ病との戦い-(16)抗うつ薬と離脱作用第1章うつ病との戦い-(17)生活のダウンサイジング=お金第1章うつ病との戦い-(18)戦う・逃げるでは治らない!第1章うつ病との戦い-(19)向き合う・受け入れる