第1章うつ病との戦い-(9)パキシルについて

(9)パキシルについて

私が処方された薬で、一番頼りにしている薬が「パキシル」である。一番頼りにしていると同時に、一番怖い薬でもある。

「パキシル」を使っている人は多いと思うが、抗うつ剤の一種で、パロキセチンを主成分としている。憂鬱な気分をやわらげてくれて、意欲を高めてくれる、自分にとっては効果が一番あった薬である。

詳しく調べてみると、パロキセチンは、イギリスのグラクソ・スミスクライン社によって開発された、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)で、「パキシル」は商品名である。セロトニン再吸収阻害以外にも、抗パニック作用や、抗不安作用としても利用されている。

日本では、SSRIとして2番目の2000年9月に承認されたが、薬事法で、劇薬指定されている。うつ病やパニック障害以外に、強迫神経症や、月経前不快気分障害、摂食障害にも利用される。「パキシル」はSSRIという、第3世代の抗うつ薬なので、従来の抗うつ薬に多い口の乾きや便秘、心毒性などの副作用が軽減されている。劇薬指定されていることもあり、過剰投与には注意が必要である。過剰投与した場合、激しい眠気や、幻覚、錯乱、せん妄、及び麻痺等が現れることがあると書いてあった。

怖いと最初に書いたのは、服用している時の副作用ではなく、飲むのを忘れてしまったときや薬が切れたときに起きる離脱症状である。何度か出張に薬を持っていくのを忘れたことがあり、その時は酷い目にあった。とにかく、常に頭がくらくらしている状態が続き、耳鳴りや動悸も酷く、生きている心地がしない。そんな状態なので、不安で、不安で仕方がないが、寝ようとしても寝ることも出来ない。何故か誰かがいるような幻覚があり、風呂に入るのが怖かったり、一人でいたりするのが怖くなる。薬を飲まないとこのような症状が出てしまうので、薬を断つのが怖くて、怖くてたまらない。また、「パキシル」に依存している自分が怖くなるのである。最高で4錠 (40mg)から0錠を5日間経験したが、上記の症状のほかに、頭痛が酷くて何もすることが出来なかった。

ネット等で調べると自分と同じような経験をしている人が多い事が分かる。皆、止めるときに苦労しているようなので、自分がいざ止めるときになったら、止められるのか不安である。

「パキシル」の離脱症状

めまい、知覚障害、睡眠障害、激越、不安、吐き気、体の震え、発汗等(頭がシャンシャンする、耳鳴りなど)、フラッシュバックのようなうつの再来(揺り戻し)

私は薬が切れてしまった時に、4錠飲んでいたのを仕方なく5日間断ち、そのまま減らすことに成功した。よって今は2錠(20㎎)に減らしている。しかし、あの5日間があまりにも辛すぎたため、2錠からなかなか減らせないでいる。今年は何とか1錠まで減らしたいと思っている。


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