うつ病と生きていく – ブログ

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第1章うつ病との戦い-(17)生活のダウンサイジング=お金

(17)うつ病はお金が掛かるー生活のダウンサイジングを

自分がうつ病になってやるべきだと思ったことは、生活のダウンサイジングをすぐに行うことである。特に休職をして、抗うつ薬を服用しているような場合は、絶対にダウンサイジングした方が良いと思う。生活のダウンサイジングとはどういうことかというと、生活費を切り詰めることである。とにかく、いつ治るか分からないし、治ったとしても再発しやすい病気なので、出来るだけお金は持っていた方が良い。

自分は以前にも書いたが、うつ病になった当初株式投資や貯金等あったため、あまり気にせずに普通に生活をしていた。パチンコに行ったり、旅行に行ったり、外食したりと病気になる前と変わらない生活を送っていた。傷病手当金はもらっていたが、普段もらっている額の60%くらいなので、毎月出費の方が多くなってしまい、株を売却したり、貯金を崩したりして生活していた。当時は休めば治るものだと思っていたので、余裕だと思っていた。また、働いて貯めれば良いと気軽に思っていた。

しかし、ある程度休んで、転職したいが全く回復せずに、再び休職することになってしまった。薬を飲んで、休職している時は、元気になっているのだが、根本的な原因を解決していないわけであるから、転職や復職しても、再発するのは今思えば当たり前である。お金が無くなってくると不安になり、時間があるので、株で信用取引を行ったり、パチンコで儲けようしたりして、更にドツボにはまっていってしまった。悪循環である。このように人は破産したりするのであろう。自分も最終的に貯金は0円にまでなってしまった。もうどうすることも出来なくなって、やっと生活費を切り詰めなければということになった。もっと早く切り詰めていれば、もう少し余裕があったはずである。今はかなり家族に苦労を掛けている。

生活費の中で切り詰めることが出来るのは、まずは嗜好品である。タバコは今年に入ってから止めた。お酒は飲まないが、自動販売機やコンビニ等でかなり頻繁に買っていたジュースや炭酸飲料は控えるようにした。新聞も取るのを止めたし、購読していた雑誌も止めた。健康のための思って入っていたフィットネスも退会し、DVDのレンタルもしなくなった。外食は何か記念日だけにした。

今までいかに贅沢していたかが骨身に染みて分かる。最初は我慢するのが辛かった。特に禁煙した結果、うつ病が悪化してしまったのはちょっと浅はかであったと思う。ちゃんと調べれば、禁煙うつというのがあると分かる。しかし、お金が無いので仕方なく禁煙した。ポジティブに考えれば、禁煙に成功しているので、結果オーライということになるし、禁煙でうつ病が悪化した結果、休職してしまったが、認知療法に出会えた訳であるから、これも結果オーライである。

妻も食費、電気・ガス・水道代、ガソリン代、交通費など、いろいろと工夫してくれている。そのおかげで、何とか生活費をカットすることが出来て、傷病手当金の範囲内で生活出来るようになった。今は復職しているので、そのままダウンサイジングした生活を続けて、貯金をしようと思っている。

親にも、子どもの貯金にも手を出しているので、早く返せるように頑張りたいと思う。

副業に関しては、ここから真剣に取り組むようになった。でも時間が掛かるのも痛感しているので、やはり生活のダウンサイジングは早めに始めた方が良い。すぐに始めたほうが良い。

「いつまでもあると思うな親と金」は本当だ!


第1章うつ病との戦いー(1)ある日突然ー眠れない。。。
第1章うつ病との戦い-(2)精神科医に行く
第1章うつ病との戦い-(3)うつ病で休職することに
第1章うつ病との戦い-(4)パチンコとギャンブル依存症
第1章うつ病との戦いー(5)パチンコ攻略法詐欺
第1章うつ病との戦い-(6)パチンコ詐欺に力負け
第1章うつ病との戦い-(7)転職活動
第1章うつ病との戦い-(8)激太り
第1章うつ病との戦い-(9)パキシルについて
第1章うつ病との戦い-(10)うつ病に効く漢方について
第1章うつ病との戦い-(11)リラックスする方法
第1章うつ病との戦い-(12)転職したが、2回目の転職活動
第1章うつ病との戦い-(13)うつ病と向き合えない原因
第1章うつ病との戦い-(14)うつ病を家族へ告知
第1章うつ病との戦い-(15)傷病手当金は何故1年半?
第1章うつ病との戦い-(16)抗うつ薬と離脱作用
第1章うつ病との戦い-(17)生活のダウンサイジング=お金
第1章うつ病との戦い-(18)戦う・逃げるでは治らない!
第1章うつ病との戦い-(19)向き合う・受け入れる

第1章うつ病との戦い-(16)抗うつ薬と離脱作用

(16)抗うつ薬と離脱作用-パキシル、サインバルタ

抗うつ薬を服用していると、元気になり直ったような気になる。これはうつ病の原因とされているセロトニンの減少を薬で増やしたり、補ったりしているからである。つまり、薬である程度冷静になっていたり、時には「躁」の状態になったりしているのである。いろいろな種類の薬があり、自分は現在「サインバルタ」であるが、その前は「パキシル」であった。薬の効果が異なるが、セロトニンを増やしたり、補ったりするという意味では同じである。

問題は、この状態を治ったと思ってしまうことである。普通の風邪とかであれば、薬が処方されていても治ったら、薬を飲まなくても平気である。しかし、抗うつ薬の場合は全然違うので気をついて欲しい。また、気を許すと飲むのを忘れてしまうことがある。忘れた場合は速やかに飲んでくださいと先生には言われていた。

私は一回、連休中に薬が切れてしまったことがある。その結果5日以上も薬を飲まないでいる期間があった。それまでにも出張に薬を忘れたりしたこともあるが、大抵1日であった。その1日でも、動悸、頭痛、不安感、耳鳴り、めまい等々、調べると離脱作用というものが体を襲った。

それを聞いて5日間の苦しみがどんなだったか想像して欲しい。とにかく、何も出来ない。寝ていても苦しいのである。家族がいなかったらたぶん自殺をしていたのではないかというくらい、苦しい思いをした。それもクリニックに行って、薬を飲んでしばらくするまで苦しみは軽くなるどころか、逆に苦しさが増していった。我慢すれば、体の中から薬が抜けて楽になるのではと思ったが、1週間経ってもダメであった。こんな思いをするのは嫌だ。薬を断つ時にはこのような経験をまたしなければならないのかと思うと怖くなった。

それで調べてみると、特に「パキシル」は離脱作用が酷いという事が分かったし、多くの人が苦しんでいることも分かった。自分はそのような離脱作用があることを、薬が服用されたときに先生から聞いていない。それは、どんなに精神的に落ち込んでいるときであっても、説明すべきではないかと思う。どうなのだろうか。本人にではなくても、親族でも良いので、離脱作用についての説明は必要であると思う。

セカンドオピニオンをもらいにいったのは「パキシル」が怖いと思ったという理由もある。現在の「サインバルタ」もインターネットで調べると離脱作用で苦しんでいる人を見る。ちょっと怖いが、今は飲むしかない。それで普通に生活出来ているのだから。

先生の助言無しに、薬を勝手に止めたりするのはお薦めしない。止めたほうが良いと書いてあるサイトもあるが。どっちが正しいのであろう。


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第1章うつ病との戦い-(19)向き合う・受け入れる

第1章うつ病との戦い-(15)傷病手当金は何故1年半?

(16)傷病手当金で何故1年半なのか疑問

これは多くの人が思っている事であると思うが、傷病手当金の支給期間を1年半がMAXとしていることに疑問を感じている。

病気になって給与がいきなりなくなると生活が出来なくなるので、うつ病と診断されて、休職した方が良いとメンタルクリニックの先生に言われると、診断書をもらい、健康保険組合に傷病手当金の申請を行う。

傷病手当金は休職して3日目以降から給与の60%を支給してくれる。自分は最初に休職したときにはある程度余裕があり、貯金も株投資もしていたので、60%も貰えることが凄いと思っていた。しかも最長で1年半ももらえるということだったので、直ると思っていた自分は、何てやさしい制度なのであろうと思った。休職して家で休んでいて給与が貰えるのであれば、1年半休んだ方が良いのではないかとさえ思った。

しかし、今となってみれば1年半は短いと思うようになった。人によって違うと思うが、自分の場合は6年以上もうつ病を患っている。更に、休職も3回しており、1年半というのは通算されるので、私の場合は既に11ヶ月休んでしまったことになる。つまり、休職出来てあと、1回又は2回だと思っている。そう思うと結構焦るし、1年半という期間が短いのではないかと思う。

傷病手当金は調べてみたが、うつ病のためにあるわけではなく、他の病気や怪我で手術や入院が必要な場合にも適用される。というか、もともとそちらの方が主だったのではないであろうか。それをうつ病に適用しているのであろう。つまり、現在の傷病手当金の制度はうつ病という病気にはあっていないような気がする。これはメンタルクリニックの先生に話したときも、先生は現在の社会に制度が追いついていないとコメントしていた。



最初に休職した時は、確かに休んで給与がもらえるのが嬉しかったが、2ヶ月もすると抗うつ薬の効果もあり、やる気が出てきたので、家にいることが逆に苦痛になった。なので、3ヶ月休んでいる間に、転職活動を行った。自分が病気になったことを知っている同僚のところに帰るのが嫌だったのと、プライドが許さなかったからである。しかし、これは大きな間違いであったことを後々(正確には5年経ってから)気付くことになる。うつ病の時は大きな判断をしない方が良いのである。転職というストレスの掛かることを、ストレス耐性の落ちているときに行うのは自殺行為に近く、治るものも治らない。でも、転職することをメンタルクリニックの先生に相談しても、特に止めるようなことはしなかった。あまりその先生は、経験が無かったのではないかと最近になって思う。

転職をするのであれば、復職をしてある程度リハビリ期間を設けてからでも遅くないと思うし、その方が良い。辛いのは、同僚の視線とか、配置転換や降格になったりするので、皆がどう接したら良いか分からないで、あまり話しかけてくれないことであろう。でも、そうなることを事前に分かっていれば、絶対に新しい環境でスタートするよりもストレスは低いのではないかと思う。

自分の身は自分守るしかないので、あまり焦らずにいろいろとじっくり考えてから行動した方が良い。せめて、自分が病気になった原因が分かり、ある程度回復の目処が立ち、冷静に自分の立ち位置が分かるようになってからにした方が良いと思う。自分が焦って転職をして休職を繰り返してしまったので、同じような間違いは起こして欲しくない。


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第1章うつ病との戦い-(19)向き合う・受け入れる

第1章うつ病との戦い-(14)うつ病を家族へ告知

(14)うつ病は家族と一緒に対応するのが理想

私は妻以外の家族や親戚へうつ病になったことをつい最近まで告知していなかった。子ども達にも話していなかった。休職している間などは、自分の父親は家で毎日何をしているのだろうと思っていたに違いない。言わなかったのは、「病気と向き合わない」理由と同じでプライドが邪魔をしたのだと思う。それと、母親が肺がんになっていたため、心配させるのが嫌だったというのもある。とにかく、経済的に苦しくなって初めて自分の親父に打ち明けて、お金を借りるまで、隠していた。それまでは、何とかやりくりをしていた。最初の頃は貯金も、株もそれなりあったので、余裕だと思っていたが、休職や転職等を含めて6年間も病気と闘っているとお金が掛かるし、子ども達も成長すると共にお金が掛かるようになってくる。

自分の子どもがエリートでいることが母親にとって幸せだと思っていたが、母親を亡くして、自分が親になって初めてそうではない事に気付いた。どちらかというと自分と同じ道を辿って欲しくない。元気でいてくれるだけで十分である。それは病気になって、生活がどん底になって気付いた。

病気については義理の母には気付かれていた。義理の母は妻の用事があるときにたまに子どもの面倒を見てくれるのだが、抗うつ薬等の薬が大量にあるのに気付き、妻に聞いたらしい。妻は隠しても仕方ないと思い、正直に話したと言った。義理の母とはイライラしてケンカしたこともあり、会わない期間が続いた。でも母も精神的に参ってしまった時期があり、自分の事を一番理解してくれていたと今では思う。常に無理をしないようにと言ってくれるし、体のことに気を使ってくれる。健康に良いものをそれ程裕福ではないのに送ってくれたり、妻を通していろいろ本やアドバイスをくれたりした。

病気と向き合うと決めてから、親父に話をした。子ども達にも話をしたが、どこまで理解してくれているのか分からない。打ち明けて良かったことは、一人では生きていけないし、生きていないということが分かったことである。親父は何も言わずにお金を貸してくれた。弟と妹も何かあったら遠慮せずに連絡してくれと言ってきてくれた。それだけで嬉しかった。

自分の経験上、うつ病になったことは親・兄弟・子供に隠す必要は無いと思う。一生懸命に頑張って生きてきた証拠であると最近は思うようになった。好きでうつ病になる人はいないので、本当に頑張って生きているからなるのだと思った方が良い。何故なら、他の病気が原因でない限り、あまり考えないで生きている人はうつ病にならないからである。責任感が強かったり、完璧主義だったりという性格的な部分や思考方法、認知の歪みによるところが大きいので、一生懸命に生きている証拠である。

今心掛けていることは、皆に優しくするということである。あとは、子ども達に感謝の気持ちをいつも持つことや、物事の考え方、人との付き合い方等を人生の先輩としてアドバイスをしている。強制はしない。何故なら自分も子どもの頃は理解出来ないことが多かったからである。これからも、少しでも今後生きていく上で役に立ちそうなことを伝えていきたい。


第1章うつ病との戦いー(1)ある日突然ー眠れない。。。
第1章うつ病との戦い-(2)精神科医に行く
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第1章うつ病との戦い-(19)向き合う・受け入れる

第1章うつ病との戦い-(13)うつ病と向き合えない原因

(13)うつ病と向き合えないエリート意識

自分のような人がどれくらいいるか分からないが、うつ病という病気と向き合えない人も多いのではないかと思う。病気と向き合うということは、その病気をきちんと理解して、適切な対応をするということである。特に精神的な病気は、この「向き合う」というプロセスが大事だと思う。実際に「向き合う」事が大事だと思ったのは最近になってからなので、その前に何故自分が向き合うことが出来なかったのかを書きたいと思う。

原因は、簡単に言うと、うつ病に対する認識の甘さ、エリート意識、プライド、思考方法、認知の歪み等々である。

「こころの風邪」

うつ病は「こころの風邪」と言われているが、実際はそんなに軽いものではない。しかし、「こころの風邪」という言い方をする理由も分かる。自殺する人の割合で2番目に多いのがうつ病患者である。それを考えると、うつ病になった人に「治らない重病」だとか、「深刻な病気です」と言ってしまうと、それでなくても精神的に不安定なのに、自殺する人が増えるのではないかと思う。よって、命を落とす人を減らすためにも、「こころの風邪」で誰でもなる可能性があると言った方が、良いのであろう。

しかし、それを真に受けてしまい、風邪であれば薬を飲んでいれば大丈夫だと思う人もいるのではないだろうか。それによって、もっと早く治るものも治らず、再発を繰り返し、経済的に苦しい状況になる可能性は大きい。現に自分がそうだからである。自分がこのサイトを立ち上げた最も大きな理由はこれを伝えたいためである。

自分の場合更に、うつ病になるまでかなり順調に人生を謳歌していたということも、なかなか病気と向き合うことが出来なかった理由であると思っている。小学校から常に成績は優秀で、スポーツも万能であった。高校・大学も一流の学校に行き、就職先も一流であった。会社に入っても出世が一番早く、周りから見ればエリートであった。母親には常に一番でいることと、正義のために活動することを教えられていたような気がする。また、ちょっとの努力で出来てしまったので、勘違いしてしまっていた。

うつ病のきっかけ

きっかけはちょっとした事であった。それまでの実績を買われて、会社の新規プロジェクトの立ち上げを任せられることになった。自分としては遣り甲斐を新しいことという事で遣り甲斐を感じていた。しかし、1年経過しても実績を出すことが出来なかった。当時の経済状況を考えれば難しいタスクだったので、自分としては精一杯やっていたので仕方ないと思っていた。そんな時に社長からいきなり自分の上に上司を付けると言われた。自分として、今までの成功があるため、上司をいきなり付けられたことに対して納得がいかなかった。自分のプライドが許さなかったのである。社長や新しい上司と衝突をして、精神的におかしくなってしまった。当時、うつ病は様々なビジネス雑誌の特集で取り上げられており、症状を比較すると自分に全てと言って良いほど当てはまった。不眠、早朝覚醒、食欲不振、気力の低下、思考停止等々、とにかく会社に行けなくなってしまったのである。精神科で抑うつ病と診断された。

正直うつ病と診断されたとき、泣いたが、同時にホッとしたのを覚えている。泣いたのは、自分が今までエリートとして頑張ってきたのに、今回成功出来なかった悔しさと情けなさであった。ホッとしたのは、うつ病が「こころの風邪」であり、ちょっと休めばまた元気になると思ったからである。

メンタル・クリニックに通い、抗うつ薬を服用するようになると気分は改善する。そうすると、エリートである自分が戻ってくる。何故エリートの自分がこんな思いをしなければならないのだと思う。これは全て会社や上司のせいだと責任を他人に向ける。エリートだから自分が悪いわけが無いのである。このような「思考方法」や「認知の歪み」が原因であることは後に分かることだが、この時点では人が悪いとしか思っていなかった。薬が効いて来ると当然エリートの自分がいるので、恥ずかしくて元の会社に戻る気がしない。周りの人に精神障害者と思われるのが怖いし、恥ずかしいし、とにかく自分のプライドが許さないのである。よって転職活動をする。最初の転職はスムーズにいった。2回目もスムーズであった。それぞれの会社には1年少ししかいなかったが、転職はスムーズに行うことが出来た。また、ある程度病気を誤魔化しながら仕事をしていたので上手くいかなかったが、それなりに理由を付けて自由に会社生活を送っていた。

何とか生活していたので、病気と向き合おうとしなかったのである。しかし、次の会社ではあまりにも規則が厳しく、自由に会社生活を送ることが出来ず、体調を崩して2回目の休職をすることになってしまうことになる。そこでも初めは、転職をしようと試みるが、なかなか条件の合う会社が見つからないし、良いと思っても採用までいかないのである。そうなると焦る。転職出来ないことについてもそうだし、それまでにかなり貯金を使い果たしてしまっていたため、経済的にも全く余裕が無くなる。もうどうしようも無くなって初めて何故自分の病気は治らないのかと疑問に思い、いろいろと調べるようになる。

そこから本当の意味で、「うつ病との戦い」が始まる。


第1章うつ病との戦いー(1)ある日突然ー眠れない。。。
第1章うつ病との戦い-(2)精神科医に行く
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