第2章(4)認知行動療法とはー10パターン⑤と⑥

(4)認知行動療法とはー10パターン⑤と⑥

認知療法パート5-(選択的抽出=悪い事ばかりに目が向いたり、考えてします)

うつ病の時は、自分が関心がある事が気になってしまい(特に悪い事が多い)、他のものが何も見えなくなってしまう事がある。これは悪い傾向で一旦気になると無限に悪い事が頭の中を駆け巡り、このようの中は悪い事だらけになってしまう。

過去の事を思い出しても、失敗した事や、悪い事ばかり選んで思い出してしまう。身の周りの事も悪い事やトラブルばかりが目に入り、この世の中は困難で嫌な事だらけだと思ってしまう。そして、これは単純に自分が悪い事だけとか悪いところだけを見ている事を自覚できなくなってしまうのである。

こんな経験はないだろうか、テレビのニュースを見ている時も、誰かが結婚したと言うニュースよりも、誰かが事故で無くなったというニュースの方が気になってしまったりして、そればかりが気になって嫌な気持ち、暗い気持ちになってしまう。他にも話題があるのに、暗いニュースだけが自分の中に入ってくる。気持ちが暗いから多分、暗いものを引き寄せるのであろう。自分はうつが悪い時には、ニュースでそのような報道があっても見ないようにしていた。

認知療法パート6-(「すべきである」思考=完全主義や完璧主義の人に多い)

自分や他人に対して、どんな事に関しても「こうするべきだ」とか「こうあるべきだ」、「こうあらなければいけない」などハードルの高い基準を作ってしまう。このような思考パターンを「すべきである」思考というのだが、自分がまさにこれである。一番初めにこれを取り上げるべきだったのかもしれない。

「常に明るく振舞っていなければならない」、「男であれば、人に弱い面をみせてはならない」、「毎日一生懸命に生きなければいけない」などなどの基準を作る。それにより、かえって自分を追い込み、窮地に立ってしまう。良い言い方をすれば、真面目なのかもしれないし、努力家なのかもしれない。しかし、自分の場合はどちらかというと、自分に自信が無いからハードルを高く設定しているような気がする。

自分は良い大学を出たのだから、社会で成功しなければならない。成功とは人より早く出世して、人より多く給与をもらい、大きな家に住み等々、自分に言い聞かせて頑張ってきた結果、自分を追い込みすぎてうつ病になってしまった。

今更ながら思うが、こんな厳しい条件を自らにかしていては、たいていのことは失敗に思えてしまい、なにをやっても満足感は得られず、自己嫌悪に陥る。常に緊張している状態が社会人になってから続いていたという事になる。そして、ちょっとしたきっかけで自分は破たんしてしまった。

典型的な、「完全主義」や「完璧主義」の考え方である。

しかし、「完璧な人間はいない」、「完全な人間はいない」と思うようになってから気分が楽になった。誰でも長所と短所がある。自分を知る事が大事なのかもしれない。

 

第2章(1)認知行動療法との出会いー認知行動療法とは

第2章(2)認知行動療法とはー10パターン①と②

第2章(3)認知行動療法とはー10パターン③と④

第2章(4)認知行動療法とはー10パターン⑤と⑥

第2章(5)認知行動療法とはー10パターン⑦と⑧

第2章(6)認知行動療法とはー10パターン⑨と⑩

第2章(7)認知行動療法のまとめ&利用方法

第2章(8)セロトニンとの出会い

第2章(9)セロトニン不足からの脱出

第2章(10)ジョギングでうつ病を克服した-リズム運動

第2章(11)うつ病に効く漢方ー羅布麻茶

第2章(12)セロトニンを食事で増やす

第2章(13)睡眠はうつ病を治すために大事

第2章(14)良い睡眠を取る方法-筋弛緩法

第2章(15)良い睡眠を取る方法-食べ物編

第2章(16)禁煙うつ①-うつ病と禁煙うつ

第2章(17)禁煙うつ②-禁煙すれば、うつ病は良くなる

第2章(18)うつの症状と対応する漢方薬

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