第2章(5)認知行動療法とはー10パターン⑦と⑧

(5)認知行動療法とはー10パターン⑦と⑧

認知療法パート7-(拡大解釈と過小評価=周りの人たちはみんな凄いのに何で自分は)

自分が持っている様々な資質の中でも、悪い部分やダメな部分のことばかりを大きく、重大なことと考えて、逆に良いところは小さく見てしまったり、見えなくなってしまったりします。

性格的や能力的な事など、自分の欠点のせいで、人生がうまくいかないよう感じるときが、自分はある。例えば、転職活動が上手くいかないとか、部下が言う事を聞かないとか、部下が反抗的とか、いろいろと自分がダメだからだと思って、気分が落ち込んでしまう。しかし、考えてみれば、誰でも良いところもあれば、悪いところもあるのである。

「自分には良いところもあれば悪いところも有る」が客観的見方だが、「自分は悪いところだらけだ」と認知を歪ませ自己否定的になる。自分に何の価値も見出せない。完璧な人間はいないのである。でも完璧な人間を演じようと無理をして、かえって自分をダメな人間と思ってしまっては、意味が無いし、逆効果である。余裕を持つことがどんなに大事か。

逆に他人に関しては良いところは大きく、悪い点は小さく見るのである。同じことをしても、他人のしたことなら「たいしたものだ」とおもい、いつも劣等感を抱く。自分以外の人間はすべてが偉大にみえるのです。他人を尊敬したり、尊重したりするのは大事ですが、その人にもどこか欠点があるものです。

認知療法パート8-(自分が悪い思考=周りの起こる悪い事は全部自分のせい)

これも結構自分に当てはまると思っていることで、何か身の周りで悪い事が起きると、何でも自分の責任だと思ってしますことがある。そのような状態を、「自分が悪い思考」と言う。責任感が強いと言うポジティブな言い方もあるが。。。

例えば、自分の子どもの成績が悪かったり、行儀が悪かったり、身体的な事で背がなかなか大きくならないとか、いろいろと悪い部分を見つけては、自分が悪いからとか自分がダメな親だからと考えてしまう。皆でやったことでうまくいかない場合でも、本当は誰の責任でもないのに自分のせいだと自分を責めてしまう。

その結果、「自分さえいなければ」とか、「自分は人に迷惑ばかりかけている。何にも関わらないほうがいい」と人間関係の場から逃げるようになり、家や部屋に閉じこもってしまったりする。危ないのは、この考えの行きつく先は「じぶんなどこの世にいないほうが良い」という自殺願望である。

そこまで、周りのひとは自分を責めていないということを冷静に自分が相手の立場であればとか考えると分かるのに、客観的に自分が見えなくなっているのである。

(しかし、自殺しようとしても、デパートの上から飛び降りれば下を通った人にぶつかり、電車に飛び込めば遺族がJRに賠償金を払わされなければならない。風呂場で手首を切れば、見つけた家族が貧血で倒れる、などと考えていれば自殺という行為すらも迷惑になるため、どうしていいかわからなくなる。)

 

第2章(1)認知行動療法との出会いー認知行動療法とは

第2章(2)認知行動療法とはー10パターン①と②

第2章(3)認知行動療法とはー10パターン③と④

第2章(4)認知行動療法とはー10パターン⑤と⑥

第2章(5)認知行動療法とはー10パターン⑦と⑧

第2章(6)認知行動療法とはー10パターン⑨と⑩

第2章(7)認知行動療法のまとめ&利用方法

第2章(8)セロトニンとの出会い

第2章(9)セロトニン不足からの脱出

第2章(10)ジョギングでうつ病を克服した-リズム運動

第2章(11)うつ病に効く漢方ー羅布麻茶

第2章(12)セロトニンを食事で増やす

第2章(13)睡眠はうつ病を治すために大事

第2章(14)良い睡眠を取る方法-筋弛緩法

第2章(15)良い睡眠を取る方法-食べ物編

第2章(16)禁煙うつ①-うつ病と禁煙うつ

第2章(17)禁煙うつ②-禁煙すれば、うつ病は良くなる

第2章(18)うつの症状と対応する漢方薬

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